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『剣遊記超現代編T』

第五章 これからの未来、わかってないけどやめられない。

     (2)

 部屋に入ると、そこは完全に男子禁制の世界。元孝治たち四人はほっとした気持ちになって毛布を畳の上に落とし、早速で着衣に取り掛かった。

 

「やっと裸からオサラバっちゃね ほんなこつ長い日々やったわぁ

 

 まずはパンティーを履きながら、孝乃が周囲に向けてささやいた。部屋には友美と涼子も同伴して、元孝治たち四人の全裸姿を、畳の上に正座して眺めていた。

 

 まさに撮影期間中、女性陣は友美と涼子。それに女性陣に含めるには『やや難あり☠』なのだが、元孝治たち四人の合計六人だけ。この他のアシスタントの面々や中原カメラマンのスタッフなど、本当にヤローばかりが集まっていた。

 

 とにかく気が落ち着いたところで、治代が友美に尋ねてみた。

 

「ねえ、ヌード写真集の撮影っち、モデルの女ん子以外、全部男ばっかしでやるもんね?」

 

 これに友美は、かなり苦笑気味の笑みで答えてくれた。

 

「そうじゃないんだけど、本当はモデルの化粧なんかに女性スタッフでメークアップアーティストもいるんだけど、今回に限って、風邪で休んでたの だから現場でのメイクなんかも、みんな男性スタッフがやってくれてたでしょ

 

「それやったらあたしたちかて、女性にやってもらってほしかったっちゃね☢」

 

 今さらながらの不満ではあるが、孝江がほっぺたをふくらませた。

 

 そこへコンコンと、ドアをノックする音が二回した。


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