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『剣遊記番外編U』

第三章 さらわれた魔剣、囚われの戦士。

     (7)

 衛兵隊が喫茶店を取り囲んで、まもなくだった。頃合いをみて突入を図ろうとしていた彼らの前に、板堰と二島が両手を上げて、店外に投降した。

 

 ちなみに投降しながら、二島が小声で、板堰に謝罪を繰り返していた。

 

「すんまへんなぁ、板堰殿☂ そもそもこの私が大阪に逃げれば大丈夫やなんて、最初に言うてしもうたばっかりに、こないなことになってもうたんですが☂」

 

 板堰も小声で二島に応えた。

 

「もうええことじゃ☕ 明日香ん村の連中なら、ここまで来んかったじゃろうが、あいつらの執念は別モンみたいじゃけのー☠」

 

 板櫃の目線の先には、例の三人組がいた。


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