『剣遊記番外編U』 第三章 さらわれた魔剣、囚われの戦士。 (7) 衛兵隊が喫茶店を取り囲んで、まもなくだった。頃合いをみて突入を図ろうとしていた彼らの前に、板堰と二島が両手を上げて、店外に投降した。
ちなみに投降しながら、二島が小声で、板堰に謝罪を繰り返していた。
「すんまへんなぁ、板堰殿☂ そもそもこの私が大阪に逃げれば大丈夫やなんて、最初に言うてしもうたばっかりに、こないなことになってもうたんですが☂」
板堰も小声で二島に応えた。
「もうええことじゃ☕ 明日香ん村の連中なら、ここまで来んかったじゃろうが、あいつらの執念は別モンみたいじゃけのー☠」
板櫃の目線の先には、例の三人組がいた。 (C)2013 Tetsuo Matsumoto, All Rights Reserved. |