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『剣遊記[』

第五章 フェニックス作戦第一号。

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「やったぁーーっ♡!」

 

「カッコええじゃん! フェニックスの野郎ぉ☆!」

 

 高台から観戦している清美や荒生田たちから、やんややんやの大喝采👏が湧き上がった。そこへようやくの思いになって、孝治たちも高台まで逃げ延びてきた。

 

「あんねぇ、フェニックスっち、初めに比べて、すっげえ頭んよか戦い方しようっちゃない☝ あれたちば襲ったときは、あれはいったいなんやったんやろっか?」

 

 孝治はうしろを振り返り、不貞腐れ気味につぶやいた。そのまたうしろでは、涼子がここでも孝治と友美にも聞こえないよう、再びそっと、小声でささやいていた。

 

『当たり前っちゃよ☺ だってあのフェニックス……三枝子さんなんやけねぇ♋☻』


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