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『剣遊記 超現代編U』

第三章 真夏の浜辺の逆ハーレム?

     (2)

 でもって早くも日曜日。まだ本番である夏休みの直前とはいえ、海水浴場はすでに多くのレジャー客たちで埋まっていた。

 

 ここに港南工業高校2年B組の面々が集結。リーダー格は言い出しっぺの和志。他に十一人のヤローどもが参加をしていた。まずおれ(秀正)はもちろんのこととして、裕志、正男、岳純、弘路、永二郎、尚之、光一郎、和秀、それにB組で一番の巨漢である魚町進一{うおまち しんいち}などなどがいた。

 

 これら十一人(おれも含む)、早くも海パン一丁に着替え終わり、砂浜で準備体操に励んでいたりする。そこへやや遅れて、女性用更衣室で着替えていた孝治たち三人が駆けつけてきた――て、ちょっと待て! 孝治のやつ、周りが完全に女性陣の中で着替えをしたと言うのか!? いったいどこまで順応化が進んでいるんだよ☠

 

 それは置いて(簡単に置けるか!)三人と言うのは、孝治は妹の友美ちゃん(中二)と涼子ちゃん(小五)を、いっしょに連れてきていたのだ。

 

「待たせてごめぇ〜〜ん!

 

「おおーーっ!」

 

 孝治たち三姉妹(?)が到着すると同時に、おれたちヤローどもの間から、大きな歓声が沸き上がった。

 

 その理由は、はっきりしていた。孝治は和志から哀願されたとおり、本物のビキニ👙を着用しているのだ。おまけに長く伸びている髪をうしろでポニーテールに束ねている姿など、これはあまりにも新鮮過ぎだ。

 

「兄……じゃなかった☻ 姉がいつもお世話になっています  妹の友美と申します✌ それとこちらが、さらに妹の涼子です☀」

 

「お世話になってます

 

 おれも何度か会ったことがあるんだけど、孝治の妹ふたりが、そろってペコリと頭を下げた。

 

 実に可愛かった。またこちらも照れ臭いのだろうか、今まで兄だったが姉になってしまっている孝治が、なんだか恥ずかしそうな笑みを浮かべていた。

 

 その妹である友美ちゃんが言った。しっかりとした話し方でもって。

 

「実はお兄ちゃん……じゃない、お姉ちゃんが急に海水浴に行くなんて言ったもんですから、きのうの土曜日に大急ぎで女性用の水着を買いに行ったんです 皆さんから頂いたお金を使ってなんですけど♠☻ でも、お姉ちゃんのおっぱいが大き過ぎて、サイズの合うビキニを探すのに、とっても苦労しました☠☻」

 

「なるほどねぇ〜〜☻」

 

 おれは両手を組んで、深々とうなずいた。それから周りを見回せば、ヤローども全員の鼻の下が、見事にグーーンと、足元の砂の近くまで伸びていた。これも無理はない。なにしろ現在目の前にはJK(女子高校生)のみならず、現役のJC(女子中学生)とJS(女子小学生)がそろっているのだから。これは本気で、ロリ本能に火が点くというものだ。

 

 なお、孝治が着用しているビキニとやらは、黄色を下地にした花柄模様の逸品。無論バストは、友美ちゃんが選択に困ったという理由が簡単に納得できるほど、見事はち切れんばかりにパンパンとふくらんでいた。

 

 友美ちゃんと涼子ちゃん、グッジョブ!✌

 

 それからついでなんだけど、孝治といっしょに並んでいる妹ふたりも、色違いだけど同じ花柄模様のビキニスタイルとなっていた。色は友美ちゃんが青で、涼子ちゃんがピンク色の系統だった。おっと、おれが言いたいことは、ビキニの色だけではない。孝治の妹ふたりのバストのほうも、おれが見ても現在成長途上にあって、すでに姉(?)と同じ巨乳化の兆候が見えていた――と言っておこう。だから今現在の見た目でその差を表現すれば、まさに夕張メロン夏ミカン完熟トマトが、右から順に並んでいるような感じと言えた。

 

 さらについでだが妹ふたりも、おれたちのカンパでちゃっかりと、自分たちの水着を買ったようだ。状況を見て新品なのが一目瞭然だけど、これはまあ突っ込まないでおこう。誰も文句を言わないようだし。


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