『剣遊記 超現代編U』 第三章 真夏の浜辺の逆ハーレム? (13) 「お姉ちゃん、コンテスト出場するわよねぇ、絶対!」
「うわっち! ぼ、ぼくがぁ……出るのぉ……♋☁」
孝治本人よりも、なぜか妹の友美ちゃんのほうが、より積極的となっていた。
「おれたちも応援するぜ☀」
「そうだ、孝治、出ろよ☞」
正男や永二郎も盛んに――って言うか、無責任に孝治の背中を押しまくった。
「で、そのコンテストの会場はどこなんだ?」
ここで和秀がもっともなことを言ったのだが、それはすぐに判明した。何軒も連なる海の家の一角に、その水着コンテストの立て看板が掲示されていたのだ。
「ほう、対象年齢は十代から四十代の女性かいな✐✑」
光一郎がじっくりと、その看板に書かれている内容を読んでくれた。
「なんや、参加にはふたり以上の推薦人が必要なんやて♐ まあ、わいらなら総勢で十四人おるわけやし、孝治を推薦するにはちいとも困らへんわけやで✌」
「ゆおーーっし! オレたち全員で孝治を推薦して、見事コンテストで優勝させようじゃねえかよぉ✌!」
けっきょく和志の鶴のひと声。
「うわっち! ほ、ほんとにぼくが出ていいのかなぁ?☠」
孝治自身は思いっきりの困惑気味だが、とにかく和志に異を唱える者は、この場にはひとりもいなかった。無論反対意見など初めっから皆無なわけで、一同これにて大いに盛り上がる話の流れとなっていた。
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