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『剣遊記 邂逅編T』

第一章  出逢い……そして永遠に。

     (7)

 名前はわからんけ、一応『君』っちゃね♐ それよか初めは軽装鎧の格好なもんやけ、おれは彼女をすっかり女戦士っち思いよったと☀ やけど別に、服装に決まりがあるわけやなし✍ 魔術師が戦士のスタイルばしとっても、なんの問題もなか――っちゅうだけの話やね☻

 

 これもまあ棚に上げて、彼女は一生懸命な顔付きになって、おれに助けば求めたと☝ 両手のシワとシワば、しっかり合わせてまでもして✋

 

「お願い、助けて! わたし、ただこん道ば歩きよっただけっちゃのに、あいつらがこんわたしば追い駆けてくると!」

 

 ひと目見た感じでは、魔術師の女ん子の身長は、おれよか少し低いくらいやった⛪ それよりも魔術師でありながら、ちょっとした戦闘に適した、革製の鎧ば着ちょうところが、むしろ大きな特徴と言えそうやねぇ♪

 

 つまりおれと、ほぼいっしょ――っちゅうこと✌

 

 ただし、剣などの武器のほうは、見た感じでは持ってないようやった⛑ そうでなきゃ、おれに助けば求めんとこやろ⚠

 

 まあ、それもよか★ その助けに応じるために、おれがこげんして参上したとやけ✌

 

 でも聞き捨てならんかったんが、次に出た彼女のセリフやったと☠

 

「あなたもわたしとおんなじ女ん子やったらわかるとでしょ! たったひとりで暴漢に襲われるっちゅう、恐怖ってもんが!」

 

「うわっち! 違うちゃあーーっ!」

 

 おれは思わず、甲高い声で叫んでしもうたっちゃねぇ☠


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