『剣遊記X』 第二章 許嫁と玉の輿。 (12) 執務室に戻って事務仕事を続けていた黒崎であったが、それがようやくにしてひと段落。秘書である光明勝美{こうみょう かつみ}(種族はピクシー{小妖精}。身長は一般人の手の平サイズで、背中には半透明のアゲハチョウ型の羽根がある)といっしょに、二階から酒場へと下りてきた。
そこで階下の光景を目撃するなり、彼らしくもなく、絶句した。
「…………」
代わりに勝美が、店長のセリフを代弁してくれた。
「なんかがばいことになっとうばい☢ こがんなったらもう、きょうは臨時休業やねぇ★ 店長☈」 (C)2012 Tetsuo Matsumoto, All Rights Reserved. |